インド占星術は同じような配置に見えても、アセンダントの位置が変わればハウスが変わるし、どの惑星の支配があってどの惑星にアスペクトされているのかなど、ケースバイケースです。
最終的には全体を見て結果を出していくので一概には言えないのですが、できるだけ断片的にならないよう、ホロスコープ①②③を例に各々分析していきたいと思います。
今日はアセンダントが在住する1ハウスについて。
1ハウスとはアセンダント が在住する部屋。ラグナとも呼びます。
アセンダント =ラグナ=1ハウスですね。
アセンダント は健康、性格、精神性などを表すそうですが、私はペルソナ的な要素が高いように感じています。
やはり、本来の心は”月” 、社会に向ける顔が”太陽” 、その間に存在する、言わば仮面でありキャラクター、人からの印象がアセンダント に近いと感じています。
そして大事なのが、その1ハウスが元々どの惑星が持ち主でその持ち主はどこにいるか、これをラグナロードと呼びます。こちらは生まれ持った体やテーマを表します。
ホロスコープ①の場合
- 1ハウスにはアセンダントと金星がコンジャンクト。(同じ部屋にいるということ)
- 金星とアセンダントの度数が近いので金星の影響は大きいと見れます 。
- アスペクト(影響を与える惑星)はなし。
- 1ハウスの支配星は土星。
- 土星が在住しているのは9ハウス。(これがラグナロード)
- 9ハウスはトリコーナハウスと呼ばれる幸運や富を表すハウス。
- 9ハウスでは土星と火星がコンジャンクト。
- 9ハウスへのアスペクトはなし。
- アセンダントは山羊座にあり、1ハウス9ハウスの両方が地の星座であり、そこに合わせて4つの惑星がある。
1ハウスをざっと見ただけでもこれくらいの情報が出てきました。ここから少し分析してみたいと思います。
アセンダントと金星の度数が近いので、このホロスコープでは金星の象意がその人の要素として色濃く出ると思います。金星は吉星であるので健康な体を持つ、(凶星からのアスペクトもなし)芸術、アート、音楽に関わる事に興味がある、サービス業に向いている、社交的、贅沢や快楽を好む、色白、恋愛体質でもあります。(これは1ハウスに金星=配偶者、恋愛を表す7ハウスに金星がアスペクトすることになる事でも表されている)
土星は試練、訓練、責任感、抑圧を意味します。火星は真逆で情熱、欲望、スピードなど。なんだか火星にとっては重い足かせをつけれたような感覚になりそう。火星の勢いが厳格でしっかり者の土星に抑えられているような感じですね。
ただそのコンジャンクトが起こっているのが9ハウスなので、9ハウスは思想、哲学、道徳性などを意味し、火星と土星の配置は悪くないような気もします。情熱的な部分と粘り強く鍛錬する資質。精神的に苦労や葛藤は多いかもしれませんが、人生を修行として捉えれば良い配置かもしれません。
アセンダントが山羊座にあり、地の星座にも惑星が多く在住していることから、現実的、忍耐強い印象があります。